手元供養品にご遺骨を移す時、
「自分で骨壺を開けてよいのですか?」
「何を使ってお骨をつかめばよいのですか?」
というご質問を受けることがあります。
宗教的に何か決まりがあるとか、罰が当たるとか、縁起がどうとか
多分その様なことが頭をよぎるのだろうと思います。
けれど、特に決まり事はございません。
必要なことは、回りのかたへの配慮と
故人様への配慮だと思います。
同じ家に住んでいても、一時的であろうと
食卓にはお骨壺を乗せて欲しくないかたも
平気なかたもおられるでしょう。
移す場所は状況に合わせて考えた方がよいでしょう。
また、故人様の(ご遺骨の?)立場になったら
いきなり蓋を開けられるよりも
「これから手元供養品に分けるから開けますよ」とお声をかけたり、
蓋を開けた前後に手を合わせたりなさった方がよいのかもしれません。
ご遺骨は東京の場合は、下の方に体が順番に入り、
上の方の真ん中に喉仏と言われる部分が残っていたら置いてあり
(喉ではなく、第2頸椎の仏様に似た形のお骨)
その上を頭蓋骨数枚でそっと覆ってある形が多いです。
(納められかたは地域により異なります。)
ご遺骨は高温で火葬されているので、感染などは心配ないと言われます。
ですので、素手でもよいですし、白手袋や
割りばしなどて取り分けるとよいでしょう。
下の方に細かいご遺骨が散らばっていますが
ご遺骨以外の灰もあるので
上の方のご遺骨から取り分けることをお勧めいたします。
大きくてサイズに合わない場合は私どもでは
「入れものに合わせて少し割らせていただきますね」
などどお声をかけながら、取り分けをさせていただいております。
「~せねば、ならない」ということはございません。
故人様を思い出しながら、ご遺骨ともう一度会うことが
手元「供養」の始まりでもあると思っております。
(店長)